ChatGPTの「プロジェクト」機能に、仕事の資料や下書きを入れて使っている人は多いはずです。ただ、その資料や中でのやり取りが、プロジェクトの外の雑談チャットからも見えてしまうのか、それとも完全に隔離されるのか――ここがはっきりしないまま使っている人も少なくないはずです。
結論から言うと、答えは「設定次第」です。この記事では、OpenAI公式ヘルプの原文だけを根拠に、プロジェクトの中と外の情報がどう扱われるかを整理します。原文の引用は、英語版ヘルプが2026年8月27日、日本語版ヘルプが2026年8月31日に直接開いて確認したものです。数値の上限は2026年8月31日の確認を優先しています。
結論:見える範囲は「メモリ設定」1か所で決まる
プロジェクトの資料が外のチャットから見えるかどうかは、プロジェクトのメモリ設定が「Project-only(プロジェクト限定)」か「Default(既定)」かで決まります。Project-onlyを選べば外との行き来は両方向とも遮断され、既定のままだと外のチャットからも参照されうる状態になります(2026-08-27確認)。
この記事で分かること(結論の先出し)
- プロジェクトの資料・会話が外から完全に見えなくなるのは「Project-only(プロジェクト限定)」を選んだときだけ(公式ヘルプ原文ベース・2026-08-27確認)
- 「Default(既定)」のままだと、プロジェクト外のチャットからプロジェクト内の会話が参照されうる(Enterprise・Edu以外のプラン。Business含む)
- プロジェクト指示(Project instructions)はどちらの設定でも「そのプロジェクトの中だけ」にしか効かない。ただしグローバルのカスタム指示より優先される
- 共有プロジェクトは自動的にProject-onlyになり、既定へは戻せない
- ファイル上限は無料5個・Plus/Go 25個・Pro 40個(2026-08-31実測)。共同作業者の人数にも上限がある
| メモリ設定 | プロジェクト内→外を参照するか | 外→プロジェクト内を参照するか | プロジェクト指示の効く範囲 |
|---|---|---|---|
| Project-only(プロジェクト限定) | 参照しない(保存済みメモリも見ない) | 参照されない | プロジェクト内のみ |
| Default(既定) | プロジェクト外の会話も参照できる | 参照されうる | プロジェクト内のみ |
※Default行はEnterprise・Edu以外のプラン(Businessを含む)が対象。共有プロジェクトは自動的にProject-onlyになる(公式ヘルプ原文ベース・2026-08-27確認)。
この記事の根拠
本記事はOpenAI公式ヘルプ「Using projects in ChatGPT」(英語版・2026-08-27確認)と、日本語版「ChatGPTのプロジェクト」(2026-08-31確認・ページ表示は「更新日:14日前」)の原文のみを根拠にしています。当社はChatGPTの操作画面のスクリーンショットを持たないため、UIの手順は「公式ヘルプに記載の手順」として書きます。「実際にやってみたところ」という体験談は書きません。数値や上限は着手日に開き直したもの(2026-08-31)を優先し、8月27日時点の記載と食い違う場合はそちらを採用しています。
公式ヘルプの原文で確認する
公式ヘルプが明言しているのは、プロジェクト指示の適用範囲と、メモリの2方式の違いです。日本語版ヘルプ(2026-08-31確認)は、プロジェクト指示について次のように説明しています。
該当プロジェクト内でのみ適用され、グローバルなカスタム指示より優先される。
次にメモリについて、英語版ヘルプ(2026-08-27確認)は、Project-onlyを選んだ場合の挙動を次の4点で説明しています。
- 保存済みのメモリをプロジェクト内で参照しない
- プロジェクト内のチャット同士は参照し合う
- プロジェクト外の会話は参照しない
- プロジェクト外のチャットからプロジェクト内の会話は参照されない
一方でDefault(既定)を選んだ場合は、Enterprise・Edu以外のプラン(Business含む)では「プロジェクト内のチャットはプロジェクト外の会話も参照でき、これらのチャットはプロジェクト外の会話からも参照されうる」という記載が英語原文にあります(この日本語は当社の訳・2026-08-27確認)。日本語版ヘルプでは、プロジェクトメモリそのものを次のように定義しています(2026-08-31確認)。
プロジェクト内で作成またはアップロードしたすべてのチャットとファイルを記憶します。
まとめると、2つの原文を重ねると「入れた資料・やり取りが外から完全に見えなくなるのはProject-onlyを選んだときだけ」という結論になります。
「既定のまま」だと何が起きるか
Default(既定)のまま使うと、プロジェクト内で扱った内容がプロジェクト外の会話の回答に混ざりうる状態になります。これは事例の創作ではなく、公式ヘルプの原文(プロジェクト外の会話からもプロジェクト内のチャットが参照されうる・2026-08-27確認)をそのまま言い換えたものです。例えば、仕事の資料をひとつのプロジェクトにまとめて入れている場合、Defaultのままだと、その内容が同じアカウントの別の雑談チャットの回答に影響する可能性がある、ということです。
これに対して、共有プロジェクトについては日本語版ヘルプ(2026-08-31確認)に次の原文があります。
チャットの回答は、アップロードされたファイルとプロジェクト内で直接共有されたコンテンツのみを参照します。
共有プロジェクトから、メンバーがプロジェクト外で使用しているコンテキストやメモリにアクセスすることはできません。
共有プロジェクトは自動的にProject-onlyになるため(2026-08-27確認)、この2つの原文はProject-onlyの挙動の具体例だと読めます。つまり「回答が他のチャットの内容と混ざるかどうか」の分かれ目は、共有か個人か以前に、メモリ設定がProject-onlyかDefaultかの1点です。
Default(既定)=壁なし
プロジェクト内 ⇄ プロジェクト外
双方向で参照されうる(Enterprise・Edu以外)
Project-only=壁あり
プロジェクト内 ✕ プロジェクト外
どちら向きにも参照されない
プロジェクトの中だけに閉じる手順
Project-onlyへの切り替えは、公式ヘルプに記載された手順で行います(英語版ヘルプの記載・2026-08-27確認。UIラベルは英語表記で確認したものです)。
Project-onlyへの切り替え手順(公式ヘルプ記載)
- プロジェクトの三点メニューを開く
- 「Project settings」を選ぶ
- 「Memory」の項目で「Project-only」を選ぶ
- 保存する
注意点が2つあります。1つ目は反映のタイミングです。公式ヘルプ原文には「Changes may take a few hours to take effect(変更の反映には数時間かかることがあります)」と明記されており(2026-08-27確認)、切り替えてすぐに反映されるとは書かれていません。2つ目は共有プロジェクトです。共有プロジェクトは自動的にProject-onlyになり、既定(Default)へは戻せません(2026-08-27確認)。保存済みのメモリを引き続きプロジェクト内で使いたい場合は、この設定変更で参照されなくなる点もあわせて確認してください。メモリの残す・消すの判断はメモリの整理を扱った記事で詳しく解説しています。
知っておきたい上限(ファイル数・共同作業者数)
プロジェクトのファイル数と共同作業者数には、プランごとに上限があります。日本語版ヘルプで2026年8月31日に確認した数値は次のとおりです。
| プラン | ファイル数の上限(1プロジェクトあたり) | 共同作業者の上限 |
|---|---|---|
| 無料 | 5個 | 5人 |
| Plus・Go | 25個 | 10人 |
| Pro | 40個 | 100人 |
| Business・Enterprise・Edu | 40個 | 合計100人まで |
同時にアップロードできるファイルは10個までで、プロジェクトの作成数そのものに上限はありません(2026-08-27確認)。なお、ファイルの中身がAIにどう読み込まれるかという技術的な仕組み(分割の方法など)は、公式ヘルプに記載が見当たらないため本記事では扱いません。
用途別の使い分け
設定の選び方は、プロジェクトの使い方によって変わります。次の3パターンを目安にしてください。
| 使い方 | 選ぶ設定・確認すること |
|---|---|
| 仕事の資料など、他のチャットに混ざってほしくない内容を扱う | Project-onlyに切り替える。反映まで数時間かかりうる点に注意 |
| 複数人でプロジェクトを共有して使う | 設定操作は不要(自動的にProject-onlyになる)。ただし既定へは戻せない |
| プロジェクト外の会話でも過去のやり取りを踏まえてほしい | Default(既定)のままにする。Enterprise・Edu以外は双方向で参照されうる前提で使う |
それでも「入れてよい資料か」は別の話
ここまでは「見える・見えない」という参照範囲の話です。その資料をそもそもChatGPTに入力してよいかどうかは、別の判断が必要です。社内資料や顧客情報を入力してよいかの判断基準は、社内資料の入力可否を扱った記事にまとめています。Project-onlyに設定したからといって、どんな資料を入れても安全というわけではありません。
FAQ
共有プロジェクトのメモリ設定は自分で選べますか?
選べません。共有プロジェクトは自動的にProject-onlyになり、既定(Default)へは戻せません(公式ヘルプ原文ベース・2026-08-27確認)。
プロジェクト内のやり取りは、モデルの学習に使われますか?
共有プロジェクトのデータは、参加者全員が「Improve the model for everyone」をオンにしている場合のみ学習に使われうる、と公式ヘルプに記載されています(2026-08-27確認)。個人の設定でモデルの学習に使わせない操作は、履歴削除と学習の設定を扱った記事で解説しています。
GPT(カスタムGPT)で始めたチャットはプロジェクトに入りますか?
入りません。最初のメッセージでカスタムGPTを使うと、その会話はGPTとのチャットとして開始され、プロジェクト外に表示されます。また、既存のチャットをプロジェクトへ移動する操作自体、GPTで作成されたチャットには使えません(日本語版ヘルプ・2026-08-31確認)。
Google Driveのフォルダをソースに追加したら、更新は自動で反映されますか?
反映されません。ソースに追加できるアプリはGoogle DriveとSlackですが、プロジェクト内ではGoogle Driveアプリは同期しないと明記されています(日本語版ヘルプ・2026-08-31確認)。
プロジェクト指示とグローバルのカスタム指示、両方設定したらどちらが優先されますか?
プロジェクト指示が優先されます。プロジェクト指示は該当プロジェクト内でのみ適用され、グローバルなカスタム指示より優先される、と英語版・日本語版どちらのヘルプにも明記されています(2026-08-27確認・2026-08-31確認)。
まとめ
- プロジェクトの資料・会話が外のチャットから完全に見えなくなるのは、メモリ設定を「Project-only」にしたときだけ
- 「Default(既定)」のままだと、Enterprise・Edu以外のプランではプロジェクト外のチャットからプロジェクト内の会話が参照されうる
- プロジェクト指示はどちらの設定でも「そのプロジェクトの中だけ」に効き、グローバルのカスタム指示より優先される
- 共有プロジェクトは自動的にProject-onlyになり、既定へは戻せない。切り替えの反映には数時間かかりうる
- ファイル数・共同作業者数の上限はプランごとに違う(無料5個・5人、Plus/Go 25個・10人、Pro 40個・100人)。入れてよい資料かどうかは、参照範囲とは別に判断する
出典
- OpenAI公式ヘルプ「Using projects in ChatGPT」(英語版)(確認日:2026-08-27)
- OpenAI公式ヘルプ「ChatGPTのプロジェクト」(日本語版)(確認日:2026-08-31)


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