サーバー移行で失敗しやすい5か所|移行後に必ず確認するチェックリスト

サーバー移行後のチェックリストを示すアイキャッチ 仕事でAI活用

サーバー移行の作業ボタンを押し終えて、ページが表示された瞬間にほっとしていませんか。実はそこからが一番危ない時間帯です。表示はされているのに、中身の一部だけが壊れている状態に気づかず、そのまま数日過ごしてしまうケースがあります。

移行は「終わった直後」が一番危ない

サーバー移行は「新しいサーバーにサイトが表示された」で完了ではありません。エックスサーバーとConoHa WING、どちらの公式マニュアルを読んでも、移行作業そのものは「データを移す」「表示させる」までしか担当しておらず、その先の確認は利用者の作業として残ります。表示はされていても、URLの設定・SSL(鍵マーク)・メールの設定など、見た目では気づきにくい部分が新しいサーバーに合っていないことがあります。気づかないまま旧サーバーを解約してしまうと、後から直す手段がなくなる項目もあります。

先に答え:確認するのは5か所

この記事で扱うのは「移行作業が終わった直後」に確認する5か所だけです。移行の手順そのもの(プラグインを使うか使わないかの判断)は、WordPressの引っ越し|プラグインを使う方法と使わない方法の分かれ目で詳しく扱っています。上から順に見れば抜けはありません。

# 確認すること 理由・注意点
サイトURLの設定 保存すると同時にログアウトすることがある。作業の順番を先に決めておく
SSL(鍵マーク) 移行先サーバーで取り直しになる。httpsで開けるかと、httpからの自動転送を確認する
ネームサーバー反映中の行動 反映には数時間から72時間ほどの幅があり、その間は旧サーバーを解約・削除しない
メールの設定 無料の移行ツールは両社ともWordPressのデータを移す機能で、メールは対象に書かれていない。有料の移転代行も、ConoHaは「メール再設定はお客様ご自身で必要」と明記/エックスサーバーはメールを対象に含む記載が見つからない
表示とリンク 主要ページを実際に自分の目で開いて確認する

この記事は、エックスサーバー公式の「WordPress簡単移行」マニュアルとConoHa WING公式の「WordPressかんたん移行」ガイド、両社の移転代行(有料)ページを、2026年9月4日に実際に開いて確認した内容にもとづいています。数字や仕様には、確認したページのURLと確認日を添えています。

失敗しやすい5か所

(1) サイトURLの設定

WordPressの「設定→一般」でサイトのURLを変更すると、保存と同時にログアウトすることがあります。認証用のCookieが新しいURLに合わせて作り直されるためです。これは当社が運営する別のWordPressサイトで、2026年8月12日にURLを変更したときに実際に起きたことです(当社内部の記録。サーバーを移す作業ではなく、http からhttpsへのURL変更作業でした)。慌てて操作をやり直す必要はなく、変更後のURLで再ログインすれば直ります。ただし「先に何を変えて、次に何を確認するか」を作業前に決めておかないと、途中で手順が分からなくなりやすい箇所です。

(2) SSL(保護された通信)の再設定

サーバー会社が発行する無料の独自SSLは、移行先で設定し直しになります。エックスサーバーの移転代行ページには「移転元でSSLのご利用を確認した場合は無料独自SSLの設定も行う」という記載があり(出典:https://www.xserver.ne.jp/price/service_server_daiko.php・2026年9月4日確認)、これは裏を返すと「移行先での設定がないとSSLは有効にならない」という構造です。確認は難しくありません。ブラウザで実際に「https://」から始まるアドレスを開き、警告なく表示されるかを見ます。次に「http://」だけでアクセスして、自動的に「https://」へ転送されるかも確認します。ここが抜けると、一部の訪問者だけ「保護されていません」の警告を見ることになります。

(3) ネームサーバーの反映期間中にやってはいけないこと

ドメインの向き先を新サーバーへ切り替える「ネームサーバー」の設定変更には、反映までに時間の幅があります。エックスサーバーの公式マニュアルには「数時間〜24時間程度」とあり(出典:https://www.xserver.ne.jp/manual/man_domain_namesever_setting.php・2026年8月27日確認)、ConoHa WINGの公式サポートには「最大で24時間から72時間かかる」とあります(出典:https://support.conoha.jp/w/domainnameserver/・2026年8月27日確認)。

サービス ネームサーバー反映の目安
エックスサーバー 数時間〜24時間程度
ConoHa WING 最大24時間〜72時間

この反映期間中は、訪問者によって新旧どちらのサーバーが見えているか分からない状態になります。だからこそ、反映が終わったと確信できるまでは旧サーバーを解約・削除しないことが重要です。両社とも公式マニュアルで「ネームサーバーの変更は移行作業が完了してから」と明記しており、順番を逆にするとエラーや一時的な表示不可につながる可能性があります。ドメインをそのまま使えるかどうかや、ネームサーバーの理屈そのものはサーバーを移行してもドメインはそのまま使えるかで扱っています。

(4) メール(移行ツール・移転代行の対象に書かれていない)

サーバーでメールアカウントを使っている場合は、特に注意が必要な箇所です。ConoHa WINGの移行代行ページには「動作保証はWordPress本体のみ」で、「メール再設定はお客様ご自身で必要」と明記されています(出典:https://www.conoha.jp/wing/wpmigration/・2026年9月4日確認)。なお同じページには「現在新規お受付を停止しております」との記載もあり、2026年9月4日時点でこの有料サービス自体を新規に申し込むことはできません。エックスサーバーの移転代行ページでは、対応外の作業として「Webサイトの動作確認」と「ネームサーバー(DNS)の変更」が明記されていますが、メールアカウントの移行についての記載は、今回確認したページの範囲では見つけられませんでした(出典:https://www.xserver.ne.jp/price/service_server_daiko.php・2026年9月4日確認)。いずれにせよ、無料の移行ツール(エックスサーバー「WordPress簡単移行」・ConoHa「WordPressかんたん移行」)はどちらもWordPressのデータを移す機能であり、メールアカウントの設定は含まれていません。メールを使っているなら、移行の前後でメールの送受信ができるかを別途、自分で確認してください。

(5) 表示とリンクの確認

反映が済んだら、実際にサイトを開いて確認します。トップページだけでなく、お問い合わせページや主要な固定ページも開き、画像やリンクが正しく表示されているかを目で見て確認してください。ConoHa WINGの公式エラー一覧には、移行がうまくいかない要因として「特定ファイルのサイズ過大・ファイル数過多」「ベーシック認証などアクセスを制限する設定」「移行先のPHPバージョンに対応していないテーマ・プラグイン」が挙げられており、問題を起こしやすいプラグインの例としてBroken Link CheckerやWordPress Popular Postsなどが列挙されています(出典:https://support.conoha.jp/w/wpmigration-error/・2026年9月4日確認)。一部のページだけ表示が崩れる場合は、これらの心当たりがないかを確認するとよいでしょう。切り替え前の動作確認そのもの(動作確認URLの制約など)はサーバーを移行してもドメインはそのまま使えるかで扱っています。

コピペ用チェックリスト

ここまでの5か所を、移行が完了した直後に確認する10項目にまとめました。当サイトで別に公開している「公開前」のチェックリスト(AIブログ記事の公開前チェックリスト15項目)とは対象が異なります。あちらは記事を公開する前の確認、こちらはサーバー移行が終わった直後の確認です。

  • □ 新しいサーバーで「https://」のURLが警告なく開く
  • □ 「http://」でアクセスすると「https://」へ自動で転送される
  • □ WordPress管理画面(wp-admin)に新しいURLでログインできる
  • □ トップページを実際に開いて確認した
  • □ お問い合わせページなど主要な固定ページを実際に開いて確認した
  • □ 記事内の画像が表示されている
  • □ メニュー・記事内の内部リンクの飛び先が正しい
  • □ お問い合わせフォームが送信できる
  • □ メールを使っている場合、送受信ができる
  • □ ネームサーバーの反映が完了したと確認できるまで、旧サーバーを解約していない

なお、エックスサーバーの公式マニュアルには「.htaccessは移行されない」と明記されています(出典:https://www.xserver.ne.jp/manual/man_install_transfer_wp.php・2026年9月4日確認)。旧サーバーで独自のリダイレクト設定などを.htaccessに書いていた場合は、上のチェックリストに加えて、その設定を新しいサーバー側で入れ直す必要があります。

よくある質問

旧サーバーはいつ解約してよいですか。

公式の手順どおりに進めていれば、ネームサーバーの反映が終わるまでは新旧どちらのサーバーにも同じサイトが置かれた状態になります。エックスサーバーは反映まで数時間〜24時間程度、ConoHa WINGは最大24時間〜72時間かかるとされているため(出典は本文中に記載・いずれも2026年8月27日確認)、その期間が過ぎて新しいサーバーでの表示・SSL・主要ページの動作を確認できてから解約するのが安全です。

移行後に一部のページだけ真っ白になったり、エラーが出たりするのはなぜですか。

ConoHa WINGの公式エラー一覧では、ファイルサイズやファイル数の過大、アクセス制限をかけるプラグイン、移行先のPHPバージョンに対応していないテーマ・プラグインなどが要因として挙げられています(出典・確認日は本文中に記載)。心当たりのある設定を一時的に外して再確認するとよいでしょう。

メールが届かなくなりました。どうすればよいですか。

無料の移行ツールは、両社ともWordPressのデータを移す機能で、メールアカウントは対象に書かれていません。有料の移転代行は、ConoHa WINGが「メール再設定はお客様ご自身で必要」と明記しており、エックスサーバーはメールを対象に含む記載を、今回確認したページの範囲では見つけられませんでした(2026年9月4日確認)。サーバーでメールを使っている場合は、移行の前後で送受信ができるかを別途、自分で確認する必要があります。

URLを変更したらログアウトしてしまいました。故障でしょうか。

故障ではありません。WordPressの「設定→一般」でサイトのURLを保存すると、認証用のCookieが作り直されるため、同時にログアウトすることがあります。変更後の新しいURLで再度ログインすれば元に戻ります。

鍵マーク(SSL)が付かない、警告が出るときはどうすればよいですか。

SSL証明書は前のサーバーから引き継げず、移行先で新たに設定する必要があります。「https://」を直接開いて警告が出ないか、「http://」でアクセスしたときに「https://」へ自動で転送されるかを確認してください。反映まで少し時間がかかることがあります。

まとめ

  • サーバー移行は「表示された」で終わりではなく、URL・SSL・ネームサーバー・メール・表示確認の5か所を移行直後に確認する
  • URLの設定変更は保存と同時にログアウトすることがある。慌てず新しいURLで再ログインする
  • SSLは移行先で取り直しになる。httpsでの表示とhttpからの自動転送を確認する
  • ネームサーバーの反映(数時間〜72時間の幅)が終わるまでは、旧サーバーを解約・削除しない
  • メールアカウントの移行は、無料の移行ツールでは対象に書かれておらず、有料の移転代行でもConoHaは「お客様ご自身で必要」と明記・エックスサーバーは記載が見つからない。使っているなら別途自分で確認する

なお、そもそも今のタイミングでサーバーを移行すべきか、費用も含めた判断はサーバーは後から変えられるにまとめています。

出典

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